台湾アーティスト・Candy Bird氏の日本初個展、終了しました!

7/7~17、9日間の会期が終わりました

去る7/17、台湾のストリートアーティスト・Candy Bird氏の日本初個展「不発弾処理 Remove Bombs」が終了しました。

今回の個展は、台湾・台中のギャラリー・自由人藝術公寓とのアート交流として実現、ただ、Candyとは設営日にここアートカクテルでお会いするまで全く面識がなく、どんな人なのかなーととてもドキドキしました・・・

台北人らしく(!?)マイペースな方でしたが、温厚で礼儀正しく、当方の台湾人スタッフともとてもよいコミュニケーションをとられていました。おひとりの来日、しかも初めての場所での展示で不安も多かったと思うのですが、すてきなお人柄に感謝です!

*設営の様子、オープニングイベントの様子はこちら


7/7~17、9日間の会期が終わりましたの写真

展示は3つの構成

社会問題をテーマに制作を続けているCandy Birdの今回の展示では、3つの問題提起をしています。

ひとつめは格差社会や雇用問題。台湾でも(特に台北)多くの若者たちが、劣悪な労働環境やそれに見合わない賃金、高騰する家賃のために将来に夢を見れず、苦しんでいるそうです。

「平行線」と名付けられた漫画は、数年前、台北駅で実際に起きたデモを題材にしています。

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ふたつめの問題提起

ふたつめは、環境問題に取り組んでいる団体のWEBサイト用に描き下ろしたイラストを中心にした展示です。

原画なので少し小さめですが、汚染物質を垂れ流している工場にその数値を公表するように活動してる団体の気持ちを代弁しています。

ふたつめの問題提起の写真

文化への政治介入

みっつめの問題については、「日本はどうですか?」という質問がCandyからありました。台湾では映画産業に多くのアメリカ資本が介入しているそうです。

他人(他国)がつくった映画を見ることによって、知らず知らずのうちに他の価値観が植え付けられているのではないか・・・大国が小国を使い捨てていく様子を描いています。

日本はどうなのでしょう?昨今は日本のゲームや漫画が原作となった映画がハリウッドでも数多く作られていますし、韓流ブームがあったり、興行成績は邦画の方がよさそうなイメージなので、ちょっと違うかな??

文化への政治介入の写真

ライブペイント作品は、次の「ZINE文庫」でも展示

オープニングイベントで描いたライブペイント作品は、7/23からはじまる企画グループ展「ZINE文庫」でも引き続き展示させていただくことになりました。

ZINE文庫は小冊子を扱った企画展で概ね壁面は使わないため、もうしばらく、Candyのユーモラスな作品と一緒に過ごさせていただきます。見逃した方はぜひ、ZINE文庫会期中(~8/8)にお立ち寄りください!

ライブペイント作品は、次の「ZINE文庫」でも展示の写真

最後に・・・

台湾・自由人藝術公寓とのアート交流で、先行して台中での個展「愛しているの」を成功させたsilsilさんも、忙しい中、Candyとの懇親会にかけつけてくれました。今回、少し企画が浮上していた<silsil&Candy>のコラボレーションは実現しませんでしたが、またいつかどこかで・・・

Candyはこの後、8/4~横浜で開催されるヨコハマトリエンナーレの関連イベント「黄金町バザール2017」に参加されるそうなので、関東の皆さんはCheck it outですね。

Candy Bird氏の、日本での、そして世界での活躍をますます期待しましょう!

最後に・・・の写真